倒されるために置かれたNPCが、役割を拒む短編2.5Dアクション
倒されるために置かれたNPCが、役割を拒む短編2.5Dアクション あなたは、負けるために作られました。魔王城の第一層に配置された、名もなき雑魚NPCの一体。勇者に倒されるだけの存在だったはずが、ある瞬間、あなたの中に「意識」が芽生えます。画面の隅にあるタイマーが見え、周囲の身体の存在を感じ、そして初めて理解する——自分に何が起ころうとしているのかを。約10分で完結する、短編の2.5Dナラティブアクションです。
勇者はついに魔王城へたどり着きました。人類の平和を取り戻すまで、あと少し——少なくとも、本来の物語ではそうなるはずでした。
この世界そのものが、一つのゲームです。あなたが動かすのは、経験値と達成感を与えるために置かれた雑魚NPC。勇者を操作しているのは、画面の外にいる「プレイヤー」たちです。本来なら、自分が倒されることに疑問を持つはずもありません。けれどその一体が突然目覚め、まもなく訪れる自分の最期を理解してしまう。そして初めて、こう考えます——死にたくない、と。

勝利条件は二つ。60秒間を生き延びるか、ステージ内のプレイヤーを全員倒すかです。
ただし、あなたは第一層の雑魚です。勇者側は明確に強く、まともに殴り合えば一瞬で終わります。生き延びるために必要なのは、相手の大技を読み、範囲攻撃の外へ抜け、間合いを取り続けること。「強くなって勝つ」のではなく、「倒されない時間を稼ぐ」ことが遊びの中心になります。

他の魔物たちは自動で戦いますが、あなたの指示で行動を変えます。
ATTACK は、仲間全員にプレイヤーを追跡して攻撃させる命令。SCATTER は戦闘を中断させ、強力な範囲攻撃から逃れるために散開させる命令です。さらに、操作する身体は切り替えられます。動きは遅いが近距離で高い攻撃力を出すハンマー兵、耐久力は低いが素早く動いて遠距離から攻める弓兵——それぞれの強みを、場面ごとに使い分けてください。

今の身体が倒されても、あなたの意識は一人のキャラクターに縛られていません。生き残っている別のNPCへ意識を移し、抵抗を続けられます。
だからこそ、仲間が一人倒れるたびに失われるものがあります。残された戦力、操作できる身体の数、そしてカウントダウンを生き延びる可能性。すべての身体を失った時点で、抵抗はそこで終わります。仲間の人数は、単なる戦力ではなく「残機」であり、あなたが存在し続けるための器でもあります。

プレイヤーを一度倒しただけでは、戦いは終わりません。リトライされるたびに状況は変化し、新たなプレイヤーと新たな戦闘役割が加わっていきます。
剣士、キャスター、そしてランサー。異なる能力を持つプレイヤーたちがパーティーを組み、魔王城の攻略に挑んできます。時間が減っていく。残された身体も減っていく。そしてステージの外でも、何かがゼロへ向かっている——全3ステージを通して、少しずつ激しくなっていく抵抗の物語です。